フラット化の現実inボリビア

つい先日コメントをしてくれたyuhei氏のブログでは、現在か〜なり面白い旅日記が展開されている。

全編ハイライトの連続、という感じで一部切り出して紹介するのも詮ない感じなのだが、今読んでいる『フラット化する世界』の印象をさらに深めるような記事があったのでご紹介したい。


南極・南米旅行記 第35日目 光の海」より

そして、テーブルの席上では、ボリビア生まれの日本人の青年と話をした。
今年日本に留学するために、ラパスの日本領事館までビザの申請をしに
来ているということだった。

純系の日本人3世ということで、ボリビアの日本人社会の事を
色々聞けて面白かった。何より受けたのが、
彼の日本の文化への造詣の深さである。

日本の同世代がカバーするような話題はほとんどカバーしている。
ゲーム・漫画の知識の深さはオタクレベルとも言える。
漫画喫茶に12時間連続滞在記録のある僕が、
互角だと感じるぐらいなのである。

信じられないことに、今のボリビアの子供たちの間ではやっているのは、
PCのネットゲームだという。
ボリビアでは固定のPCを買うお金は持っていないため、
みんなネットカフェで一時間100円ぐらいの金を支払ってゲームに
没頭しているとの事。でも、あまりに没頭しすぎているため、
結局年末ぐらいにはPCが変えてしまうぐらいの金を
支払っているというのである。

その没頭の具合は恐ろしく、日本と同じく、
他のゲームプレーヤーのパスワードをハッキングして、
装備品などを盗んだりするのが横行しているという。

道路や建物などのインフラだけを見ていると発展途上国と日本との差は
50年以上の開きがあるように見えるが、こと子供のITリタラシーや携帯の
所有率など、初期投資がかからない分野においては、日本と発展途上国
子供たちとの間に差は無い。

まさに世界のフラット化は今後爆発的に進展する一方だろう。

フリードマンは主に中国、インドの驚異的成長に危機感を抱いていたが、さすがの彼もまだ足下の中南米でこれほどフラット化進展の萌芽が見られるとは実感していなかったかもしれない。

もちろん、フラット化にはいい面も楽しい面もたくさんあるけれど、仕事を確保する、そして飯を食って生きていく、という意味では、、、日本も確実にやばい。