CRASH
昨日は、リトルトーキョーから寮に戻ってさらにCRASHを鑑賞しました。
- 出版社/メーカー: 東宝
- 発売日: 2006/07/28
- メディア: DVD
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かなり複雑なプロットの作品ですが、一つ一つのシーン、エピソードにパワーがあり、重いけど楽しめる、そして考えさせられる良作だと思います。特に、Self-Managementの授業で扱ったような感情のReactivity Mapを知っている人であればさらに深く楽しめると思います。
何らかのcontactがあって、それに対して様々なassociationが内心で起き、それがemotional reactionを引き起こし、対外的なactionにつながる。本作品は主にこのassociationの部分について、数多くの人種差別関連の事例が出てきます(「おれが黒人だから○○なんだろ!」「あいつはプエルトリカンっぽいからマフィアのメンバーに違いない」とか)。それも次から次へと。さらにそれが様々な激しいactionへと連鎖し、ミスコミュニケーション、傷害、事故へとつながっていきます。ほぼ全般的にnegativeなchain reactionで痛ましいのですが、中にはいくつかほっとするような善意の連鎖も起こります。人種がきわめて多様なロス近郊に住んでいるものとしては余計にリアリティを感じるところです。
ただし、単に悲劇の連鎖であるだけというわけではなく、どうやら「もっとお互いに深く理解し合う姿勢を持たなきゃダメだ」という前向きのメッセージが込められていると思われる点でも良作だと思います。また、すべての出来事が、登場人物が、お互いに何かしらに繋がっていくので、その辺りを見つけていくという単純にエンターテインメントとして楽しめる部分もあります。そんなこんなでアカデミー取るのも当然かなという感じのqualityでした。