Open Your Eyes

Netflix引き続き絶好調です。
今日は4、5年前から「みなければ」と思い続けてきた

Open Your Eyes (1997)

そう、ご存じの方もいらっしゃるかと思いますが、キャメロン・クロウ監督作品『バニラ・スカイ』のオリジナル版です(@スペイン)。非常に良かったです。しかし、ディテールの作り方とテイストはまったく違って、色々勉強になりました。

[バニラ・スカイとの比較に見るハリウッド・マジック]

①バニラ・スカイは細部に至るまで、「完璧化」マジックが施されています。それに比べるとオリジナル版は、映画というよりTVドラマのよう。この辺りの感覚はニキータとアサシンの違いと同じです。とはいえ、オリジナル版はオリジナル版で荒削りながらも重厚なリアル感を漂わせている一方、バニラ・スカイはきれいすぎて現実離れしたところ、もしくはきれいすぎて逆にスケールが小さく感じられる部分があるところもあるので、どちらがよりよいということではなく完全に好みの問題ですね。

②バニラ・スカイに施されているハリウッドならではの「完璧化」マジック、『偶像復活』的表現を使うと「現実歪曲フィールド」、はペネロペ・クルスにも効果を発揮しています。バニラ・スカイの彼女の方が20倍くらいかわいいです。(でも実はオリジナル版では、、、)

③最大の違いは、これはハリウッドというよりクロウ監督ならではなのですが、音楽だけは圧倒的にバニラ・スカイに軍配が上がるでしょう。サントラも買ってしまいましたが、この点だけは比べものにならないと思います(ただ、オリジナル版の優しくも暗い雰囲気を創り出しているのもオリジナル版の音楽の妙味かもしれないので、そちらの方が好きという人もいると思います)。素晴らしい音楽のおかげでバニラ・スカイはスタイリッシュ度が250%に増強され、感動も150%に増しています。