リーダーシップの実験場

DSSA(Drucker School Student Association: 要するに生徒会です)のboardメンバーになってから早1ヶ月以上経ちました。その間、なかなか物事が進みませんでしたが、明後日、ようやく新生DSSAによる最初のイベントを実施します。題して、Meet the DSSA & Clubs。シンプルですね。ビラも作ったのでまた改めて写真をアップしてみます。

しかし、ここまで来る間に結構色々あり、相当勉強になりました。
そして、幾分疲れてもいます。

当初、ボードメンバーは10人ほどいました。
以前ブログでも書きましたが、最初のミーティングは相当盛り上がり、これは結構色んなことができるんじゃないかな、と期待もしていました。

しかし、思うとおりにはなかなか行かないもの。

なんと、「多忙」と「ライフバランス維持の優先」を理由に、既に4人が戦線離脱しました。そのうち3人はアメリカ人。たしかに、ほとんどがパートタイムの学生でもあり、忙しいのは分かるのですが、「しかしなあ」とがっかりしてしまうことは否めません。最初は本人達も相当盛り上がっていて、「言うだけじゃダメだ、結果も出さなくては」なんて偉そうなことを行っていた人もその中に含まれるのでう〜んという感じです。

幸い、ボードメンバーになった以上、結果は絶対出そうと決めているので自分自身がネガティブな影響を受けることはないのですが、さすがに寂しいし、単純に仕事量も増えるし(めっちゃ増えました)、なかなか楽ではありません。

今後のために、書きながら自分の思ったことを整理してみたいと思います。
お暇な方はおつきあい下さい。


①Shared Leadershipの実験場

まずふと思ったのが、この何の義務もなく、ただ期待と機会だけが与えられているDSSAのboardについての本質でした。まず、今期からpresidentはいません。要するに、他のメンバーより一段高い権限を持つ人間はいないのです。これは、directive leadershipではなく、shared leadershipを自分たちで実験、経験してみなさいというadministrationや前DSSAメンバーの思いによる改革であるようです。次に、ほとんどのメンバーが、立候補ではなく、誰かにノミネートされてelectionに受動的に出ることになり、当選してしまった、という感じで、モチベーションが非常に低いです。だから早い時期に4人も離脱するという事態が起きているのだと思います。

したがって、早い話が、意欲のある人間が積極的に、権限を持たないままに、ビジョンと明確なアイデアと説得力、行動を持って動かさない限り、全然動かない組織になりうるわけです。まさに、shared leadershipの実験場。と言えば言葉はいいですが、下手すればまったく機能しないままに空中分解です。

残ったメンバーの中で、まだ明確に意欲を持っているメンバーは僕を含めてわずか4人。他のメンバーは忙しいこともありますが、相当passiveで会議に姿を見せないことも多い。こういう状況で一体どう物事を動かしていけるのか。ある意味、マネジャーとしての権限を与えられていて、かつ他のメンバーも責任意識と意欲を持っていた職場での経験よりも難しい部分があると言わざるを得ません。


②チームワーク、人を動かす、ということ

ふと振り返れば、4年半の仕事の経験の中で、自分が権限や立場に依存せずリーダーシップを発揮し、しっかり満足のいく結果を出した経験はないなあという気がします。確かに仕事上、「指示」したり、「アドバイス」したり、「相談」にのったりという形で部下や関係各部署の人たちと日々interactionしていましたが、やはりそこには既に組織、責任、権限というシステムが存在しているのであって、僕はその中で与えられた役割の中でリーダーシップを発揮していたに過ぎません。今のような、ゼロから何かを創り出していくというプロセスは初体験のような気がしてきました。

このプロセスでは、権限や役割のほとんどないところで、ゼロから人をmotivateし、動かしていかなければなりません。改めて考えるとなかなかしびれますね、これは。


他にもたくさん考えずにはいられないことがありますが、とりあえず今日のところはここまで。こうして振り返ってみると、なかなかチャレンジングで、思った以上に勉強になりそうな気がしますね。

よっしゃ。引き続きがんばろう。

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パームスプリングス
パームスプリングス posted from フォト蔵
パームスプリングスのロープウェイで登った山の頂上、レストランのテラスから撮った写真です。高所恐怖症には怖くなるような景色でした。