死の谷(3)

そしてデスバレー・シリーズ第3回はバッドウォーターです。
ファーニス・クリークから悪魔のゴルフ場への小径も過ぎて、アーティスト・パレットの入り口もさらに過ぎてひたすら南へ向かうと、やがて、真っ白い平原が見えてきます(下の写真は実際にはアーティスト・パレットのプチ峠道から振り返っているため、見下ろしアングルになっています)。
バッドウォーター6
バッドウォーター6 posted from フォト蔵
この真っ白い平原がいつまでもいつまでも続いて、ようやく駐車場らしき場所に辿り着きます。ファーニス・クリークからはおよそ20マイル(32㎞くらい)。想像以上に長いです。ほんとに車のコンディション命です。

そして、駐車場から徒歩で大雪原(笑)へ向かいます。ここに何故橋があるのかは後ほど。
バッドウォーター2
バッドウォーター2 posted from フォト蔵
彼方に見えるのが目的地ですが、こう見ると近いように錯覚します。が、後で振り返ると、、、
バッドウォーター5
バッドウォーター5 posted from フォト蔵
駐車場のトイレが辛うじてゴマ粒くらいに見えるくらいの遠さです。マジ疲れます。水もドンドン消費します。歩いてるうちはまだいいのだけれど、車に入ってドアを閉め、一服した瞬間にどっと疲れが出ます。なんせ摂氏50度を過ぎた世界ですから。それでも湿気がほとんどないところが救いです。これで日本並みの湿気があったら、きっとサウナの中を歩き続けているようなものでしょう。

さて、目的地に着くとそこは一面の銀世界!
バッドウォーター4
バッドウォーター4 posted from フォト蔵
ほんとに見渡す限り真っ白です。もちろん、雪ではなくて塩。悪魔のゴルフ場とは違って、泥と混ざらずに塩の白さを保っているのです。デスバレーは昔(といっても相当に昔)、巨大な塩湖だったらしく、干上がった後の塩が今もこうして残っているのだそうです。

それで面白いのが、実はこの塩の下には、何と水が流れている箇所があるんです。
バッドウォーター3
バッドウォーター3 posted from フォト蔵
誰かが掘った後ですが、他にも何ヶ所か似たような穴がありました。そして、塩の下を流れている水は、ちょうど駐車場の手前当たりに川のように集ってきます。
バッドウォーター1
バッドウォーター1 posted from フォト蔵
冒頭の橋はここにかかっていたんですね。

この広大な砂漠に何で水が流れているのか。実はデスバレーにも年間降水量が50mm程度はあって、しかもカリフォルニアらしく、降るときには集中して降ったりするみたいです(洪水にもなったりするらしい)。常にバッドウォーターの下に水が残っているのかどうか、あるいは徐々に干上がってしまって、運が良くなければこの光景を見れないのかは分かりません。もしかしたら僕はラッキーだったのかもしれません。

ちなみに、僕は行き損ねましたが、急坂を超えてダンテスビューに登り、1600メートルを超える展望台から見渡せば、バッドウォーターの全貌が見渡せるらしいです。車が少し心配な面はありますが、相当な絶景であることは間違いないことでしょう。