スロットにはまる(2)

リクエストにお応えして(笑)忘れていた続きを。

ラスベガスのスロットについて考える上で、先の記事の3つのポイントに加えて忘れてはならないことがある。それは、要するにこれは確率の低いくじ引きだということだ。

日本のパチスロだと(っていうほどやったことないですが)、リーチ圏内に入ると結構自分で目止めする力が問われるわけです。言い方を変えると、勝つか負けるかを自分でコントロールできる余地があるわけです。

ラスベガスのスロットにはそれはない。

言い換えれば、テクニックなんて必要ない。

どういうことかというと、creditを投入してリールが回り始めた後か、あるいは前のゲームが終わった=リールが止まって結果が出た時か、タイミングは正確には分からないけれど、次に出る目は既に乱数で決まっているのだ。自分で止めて図柄を揃えたり出来る余地はまったくない。これは理解しておく必要がある。


これを読んでいる人は当然、「じゃあそんなの何が楽しいの?」って思うと思う。自分もやる前は思ってた。ところが、どうもこの乱数には絶妙なアルゴリズムが組み込まれていて、それがゲームをdramaticに演出しているのだ。だから、credit投入後、どんなに祈っても、どれだけ気合いを入れても、いくら日頃の行いが良くても悪くても、一切関係ないのだと分かっていても、はまってしまうのだ。


これを一言で言うと、ラスベガスのスロットで遊ぶのは、男心をよく分かったいい女、でもほんとはbitch、みたいな女性とのゲームを楽しむような感覚なのだ(失礼)。


少し具体的に言うと、自分自身のゲームの経験+周辺の老若男女のゲームの進行を観察した結果、典型的なゲームは以下のように進行する。

・まず400credit投入。
・当初のゲームは、380〜400超くらいで15分くらい推移。
 要するに小さな勝ちが頻繁に起きて、「もしかしてこれ儲かるかも」という幻想を上手に抱かせてくれる。
・しかし、徐々に負けが込み始め、気づくとcreditの残高は300に近づく。
 ところが、300を割った瞬間にまた小さな勝ちが増え始め、ときには350まで戻ったりして、
 「もしかして400まで戻せる!?」みたいな妄想が湧いてくる。
・まあ、要するに、このプロセスを、200、100とcreditが減っていく中で繰り返していくわけですよ。
 で気づいたら残高ゼロになっているわけです。

ロジカルにはこれはもう乱数+意地の悪いアルゴリズムで決まっていて、基本上手に巻き上げることしか考えてないんだ、と頭で分かっていても、そのプロセスが絶妙に楽しく、ついつい「ジャックポット当たるかも!!」と狂気に走らされるわけです。まじ面白いですよ。


僕は結局合計で800creditを投入(単価は内緒)して、一度320credit帰ってきたのが最大の勝ちで、その時やめておけば損害400credit以下で終えられていたのだけれど、うまいこと巻き上げられてしまった。でもかなり面白かった。


最後に。多分、一番大切なのは、遊ぶ額をきっちり事前に決めてやることですな。うっかりbitchに貢ぎすぎて後で後悔しても遅いんで。