オンとオフ

いい仕事をするためにも、充実した人生を送るためにも、

オンとオフの使い分けが重要

とよく言われるけど、実はあまりその意味が実感として分かっていなかった。


東京での半ワーカホリックな日々の後遺症か、どちらかというと常に「前に進まなきゃ」「そのために何かやらなきゃ」という駆り立てられるようなイメージがあった。言わば、常にオンでなければ、という強迫観念があった。

でも結局、エネルギーレベルは逓減し、常に最高の効率、効果を持続できるはずもなく、はずもないことは結果から自分もよく理解していた。「でもどうすりゃいいのさ」それがいつも思うことだった。

回路をオフにするって言っても遊び方がそれほどうまいわけでもないし、たくさんレパートリーがあるわけでもない。また、遊ぶ時でも「何かを得なくちゃ」みたいな「オン」的感覚に常に支配されている。


今回、あまり細々と計画を立てず、ひたすら「やるべきこと」から離れ、臨機応変に徹底して遊び回ってみた。飛行機も使わないからスケジュールにも支配されない。車を飛ばすのもゆっくり走らせるのも全部自分次第。有名な観光地で色々回ってみるのも、ダラダラ宿の部屋で考え事をしながら過ごしてみるのも、選択はすべてその場の気分次第。

そして、気分次第で回っているそれぞれの地は、俗ではあるけれどもクウォリティの高い所ばかり。車で走る風景一つとっても日本では味わえないものばかり。車内でiPodが奏でる耳慣れた音楽も、まったく印象が変わって聞こえたりもした。


2300マイル走破して、10日の旅を終えて自分の部屋に帰ってきて最も実感したこと、それは、「これがオフという感覚なんだ」ということだった。軽い疲労は感じるけれど、新しい学期の始まりに向けて、かつてない量のエネルギーが自分の中に蓄積されていることがはっきり分かる。勉強に向けた集中力が高まっていることもよく分かる。明日からは気持ちよく「オン」の状態に入れると思う。

オンとオフの感覚

これが体で分かったことが、今回の旅の成果の一つだと思った。