クライン

ノーベル賞経済学者に学ぶ現代経済思想

ノーベル賞経済学者に学ぶ現代経済思想

第5部 モデルを構築した学者たち


第21章 所得、雇用、物価のブロックを組み立てる


ローレンス・クライン
・1980年にノーベル経済学賞を受賞
マクロ経済の予測モデルを構築。クラインのモデルによって、国民所得、産出高、雇用、利子率、投資支出、税収、国際収支等の重要なマクロ経済変数の予測値が得られる。
・また、政府の政策の変化がもたらす乗数効果、「世界貿易の変化が輸出に与える影響、政府の農業政策が農家に与える影響、選択的信用規制が借入に与える影響」等の試算も可能。

クラインのモデルを土台にして作られた数々のモデルは、政策担当者の指針となっているだけでなく、民間のシンクタンク・調査会社でも利用され、年間数億ドルの収益を上げるのに貢献している。

Project LINK
・世界経済モデルの構築プロジェクト
・1968年にクラインも参加。
・モデルは「72の国や地域と、1万5000の動態的方程式(dynamic equations)を包含するに至った」。
・「国家間の貿易関係の変化や、資本資源の供給が変化することによる影響を追跡するのに有用である」