セールス・コーチング

今月のCTPではセールス・コーチング、つまり、セールス・パーソンをクライアントにコーチングする場合や、自分自身のコーチングに関するセールスをする場合を想定してディスカッションやエクササイズをやっています。

これまで営業の経験なんてありませんし、どんな世界かもあまり知らないため、正直まったく興味がなかったのですが、今日のクラスは大変有意義なものでした。クラスに参加している8人中、約半分セールスの経験者がいたこともクウォリティが高くなった要因だと思います。

さて、メインのディスカッションテーマは、「売れる営業はどこが違うのか」という点だったのですが、結局、「売り込む」のではなくて、「信頼を得る」こと、「客のニーズを引き出す」こと、が最大のポイントであるように思われました。クラスのディスカッションでも、この辺りは多くの人の意見に共通していました。

自分自身の間接的な経験に照らしてもそうだなあという気がします。

例えば、こちらに来てから、ほぼ毎日2〜3件かかってくるセールス電話に辟易していますが、彼らの95%くらいは、電話に出た瞬間から自分の商品やサービスについて一方的にまくしたて始めます。こっちはその声を聴いた瞬間から切る気満々なのですが、多少良心が咎めて一区切りするまで聞いてしまうのですが、答えは決まって、"I don't need it"(不愉快気味に)です。

しかし、たまに、ほんとにごくたまに、「今お時間よろしいですか?」とか、「お得な新聞の購読についてご案内してるのですが、お話ししてもよろしいですか?」というところから入ってくる人もいます。答えは変わらないのですが、聞いてもいいかな、という気にさせられます。

また、東京にいた頃のクライアントの一人に、とある有名企業のトップ営業ウーマンがいたのですが、彼女のコミュニケーションのスタイルは、常にコーチ的で、よく話を聞いてくれます。自分がしゃべり出すとそれはそれで相当よくしゃべる人ではあるのですが、基本、聞き上手だと思います。彼女は美人でセクシーという強烈な武器を持っているということもありますが、この聞き上手なところがお客さんとのコミュニケーションに一役も二役も買っていたであろうことは想像に難くありません。

他にもたくさんクラスでは面白い視点が得られました。
売れない営業は売れない理由を自分で探してる、見込み客かどうかの見極めがきちんと出来るかどうかが長期的な成績に大きな相違を生む、本当に売れる営業は「お客様は神様」ではなく対等、等々。

また、エクササイズでも非常に得るところがありました。
リレー形式のコーチングエクササイズ(全員がコーチ役で一人一回しか質問できない)、自分はコーチ役だったのですが、セルフマネジメントの授業で学んできたことを活かして、クライアント役の人の内面で起こっていることにフォーカスした質問をしたところ、たった一つの質問で問題のコアを引き出すことに成功しました。どうやら授業で学んだbuilding attentionやmindfulnessとコーチングの連携はさらに深掘りする価値がありそうです。

倉敷
倉敷 posted from フォト蔵
倉敷、美観地区の路地裏です。